RSS

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

憲法の番人も違憲


6月20日 中日新聞朝刊より
内閣法制局の歴代長官五氏が本紙の取材を受け、四氏が「違憲」か「運用上は違憲」

tyoukan.jpg


 他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案について、内閣法制局の歴代長官で故人を除く十氏のうち五氏が本紙の取材を受け、四氏が「違憲」か「運用上は違憲」との考えを示した。もう一人は「分からない」とし、合憲の立場はいなかった。安倍政権は安保法案について「従来の憲法解釈の基本的論理は全く変わっていない」と主張しているが、歴代内閣で憲法解釈の中心的役割を担った元長官はそろって合憲性を否定した。

 本紙は個別に十氏を取材し、五十八~六十二代(現在の横畠裕介長官は六十六代)の五氏から回答を得た。

 第一次安倍内閣(二〇〇六~〇七年)などで長官だった宮崎礼壹(れいいち)氏は、集団的自衛権の行使について「憲法をどう読んでも許されないのは論理的な帰結。最小限なら当てはまると言うが従来の見解と断絶した考えだ」として、違憲と断じた。

 日本周辺で有事が起きた際、米軍支援を可能にした周辺事態法の制定当時(一九九九年)に長官だった大森政輔氏も「政府がどんな理屈でも武力行使できる法案。九条に違反している」と述べた。

 小泉政権で長官だった阪田雅裕氏は、憲法解釈の変更は全く認められないわけではないとしながら、集団的自衛権行使は「戦争がわが国に及ぶ状況でなければ従来の論理と合わない」と指摘。「(中東の)ホルムズ海峡で(行使が)あり得るとする説明は憲法論理を超え、その説明では法案は違憲だ」と語った。

 イラク戦争(〇三年)に長官として直面した秋山収氏は、新たな憲法解釈は違憲とまで断じるべきではないとしつつも「具体的運用の説明には違憲のものが含まれ、違憲の運用の恐れがある」と指摘した。

 〇一年の米中枢同時テロ当時長官だった津野修氏は「法案の内容が抽象的すぎて具体的な条文が違憲かは分からない」と述べた。

 取材に応じた五氏のほか、第二次安倍政権で長官を辞め、最高裁判事(現職)になった山本庸幸(つねゆき)氏は就任会見で「(集団的自衛権の行使容認は)解釈変更で対応するのは非常に難しい」と明言。本紙の取材には「現在は立場上差し控える」とした。安保法案の違憲訴訟が起こされた場合、合憲か違憲かを判断する立場になるが「白紙の状態で判断したい」と述べた。

 梶田信一郎、工藤敦夫、茂串俊(もぐしたかし)、角田(つのだ)礼次郎の四氏は、体調や高齢などを理由にコメントしなかった。
スポンサーサイト

安保法制は日本を危険に

憲法の権威が再反論「平和守りたいなら学者の意見聞くべき
                               にっかんげんだい 2015年6月16日(火)15時29分配信 日刊ゲンダイ

 安倍政権よ、学者の意見を聞け――。国会で安保法案は「憲法違反だ」と批判した長谷部恭男早大教授と小林節慶大名誉教授が15日、日本記者クラブで会見。「法理」より「感情」優先で「合憲」と言い張る安倍政権に“再反論”し、安保法制のデタラメぶりを、改めて世界に訴えた。

 まず、外国人記者からの質疑時間で反論の火ブタを切ったのは長谷部氏だ。「憲法学者の言う通りにしていたら、日本の平和と安全は守れない」と強弁する自民党の高村正彦副総裁について聞かれると、こう答えた。

「今回の安全保障法案は日本の安全を、むしろ危うくすると考えております。日本の安全を確実に守りたいのであれば、ぜひ学者の意見を聞くべきだと思っています」

 学者をコケにし続ける高村に、普通ならブチ切れてもよさそうだが、長谷部、小林両氏は冷静だった。特に長谷部氏は、4日の「憲法審査会」に、自民党の参考人として出席したにもかかわらず、後から「人選ミスだ」とメチャクチャなイチャモンをつけられている。このことについても、長谷部氏はこう応じた。

「事務局が私を選んで、自民党が受け入れたと私は伺っています。コンスティテューショナリズム(立憲主義)の専門家で呼ばれたが、その人間がたまたま憲法9条について発言したのが、『けしからん』ということなのでしょう。しかし、私は質問があれば、自分の思っていることを答えるだけだと思います」

 あくまで自分は真実を話すだけ――。会見で長谷部氏はクールな態度を貫いた。子供のケンカのように幼稚な論理をふっかける安倍政権と、同じ土俵に立つつもりはないのだろう。安倍首相が米上下両院合同会議で行った英語スピーチとは違い、長谷部氏の流暢な英語に外国人記者は何度もうなずいていた。

 小林氏も時折、ジョークを交えながら安倍政権を痛烈に批判。仮に安保法制が成立した場合、「平和を傷つけられた」として政府を相手に訴訟の準備をしていることを明言した上で、こう話した。

「恐ろしいのは、安保法制のような憲法違反がまかり通ると、憲法に従って政治を行うというルールがなくなり、北朝鮮のような国になってしまうことです。キム家と安倍家が一緒になっちゃう。それは絶対阻止しなければいけない。安倍さんのいうとおりにしたら、日本の自衛隊はアメリカの軍隊の“二軍”になるだけで、何ひとついいことはない。だから、安保法制は撤回すべきで、撤回しないならば選挙で倒すべきです」

 両氏によると、95%もの憲法学者が安保法制は「違憲だ」としているという。菅義偉官房長官は「違憲ではないという学者もいっぱいいる」と言った後、「数の問題ではない」と取り繕ったが、「95%」という数字は大問題だろう。憲法学の権威である2人の再反論に安倍政権はグウの音も出ないんじゃないか。

村山・河野会談 「法案は一度引っ込めた方が良い」

安保法案:「急ぐ理由あるのか」村山、河野氏会見詳報
2015年06月09日



【安保法案】今国会での成立、断念を…村山・河野氏が会見

 慰安婦問題で旧日本軍の関与を認めた「河野談話」(1993年)、戦後50年の節目に「植民地支配と侵略」「痛切な反省」といった文言を盛り込んだ「村山談話」(1995年)を発表した河野洋平元衆院議長と村山富市元首相が9日、日本記者クラブ(東京都千代田区)で記者会見した。

両氏は安倍政権が成立を目指す集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法制について「一度、引っ込めるべきだ。憲法を踏み越えてはいけない」と厳しく批判。今夏に発表される70年談話についても「第1次安倍内閣で継承した以上、(村山)談話を継承してほしい」「村山談話より後退したと思われる談話はいけない」と要望した。両氏はなぜ批判を強めているのか。会見での発言を詳報する。【石戸諭/デジタル報道センター】

 この日、両氏の会見で最も焦点となったのは安倍晋三首相が成立を目指す安保法制と、今夏に発表される戦後70年談話の内容だった。

安保法制については、6月4日の憲法審査会で自民党が推薦した長谷部恭男・早稲田大教授(憲法学)が「集団的自衛権の行使は違憲だと考えている」と発言するなど、憲法との整合性に疑問の声が上がっている。衆院議長経験者の河野氏は憲法の問題に加え、国会運営の観点からも厳しく批判した。

 「安倍政権は、安全保障に関わる問題を非常に熱心にやっている。熱心なのはいいが、それがいかにも速すぎるし、乱暴だと私は思う。秘密保護法。武器輸出の緩和は防衛装備移転と言い換える。さらにたたみかけて、閣議決定で(集団的自衛権の行使を可能にするよう)憲法解釈を変える。そんなに急ぐ理由があるのか。

一方で危機感をあおる。もうすぐ、中国が攻めてくるかのような話をしている。危機意識について、分析や検討があってほしい。少なくとも国民のかなりの部分が危ない、安全保障政策をやらないといけないという理解が進めば別だが、今のような状況で(10本の法案を)まとめて夏までに全部成立させるとアメリカの議会で演説する。このやり方では到底、国民の理解を得られない。

しかも、憲法学者も違憲と指摘している。やっぱり、正しくないと言わざるをえない。憲法9条は専守防衛。よそが攻められているから、こちらが手伝いにいくということは、9条では解釈できない。いろんな議論があるが、憲法の基本理念、条文をしっかり読んで議論をしてほしい」

 村山氏が重視するのは憲法解釈の変更だ。「憲法は集団的自衛権を認めていない。自衛隊は海外に出ない、戦争はしないと宣言している。過去の解釈上そうなっている。一内閣が解釈を変えて、戦争ができるような国にするという狙いがあるとすれば、許してはいけない。立憲主義を否定し、内閣が勝手に解釈を変えることは許されない」と続けた。

 河野氏はさらに自身の経験を振り返り、自衛隊員のリスクを巡る国会論争について違和感を表明した。

 「国会の議論を聞いていると、(自衛隊員の)リスクが増えるかどうかという議論をしている。私はかつて、カンボジアにPKO(国連平和維持活動)を出し、政府が派遣した1人の警察官、高田晴行警視がカンボジアで撃たれて死んだ。

亡くなられたと聞いて、本当にショックを受けた。高田さんのご遺体が帰ってきて、ご実家の岡山でお通夜、葬儀をされる。葬儀の席上、残された若い妻がいて、そして小さな子供がきゃっきゃっと駆け回る。政府の指示で派遣した人が死んだ。

我々の責任はどれくらい重いのか。今でも胸が詰まるような思いだ。今、リスクが増えるかどうか議論をなさるということが信じられない。もっと人の命を考えてほしい。あのころ、自民党には戦争経験者がいた。戦争の怖さ、恐ろしさを実感していた。今とずいぶん違う」

 安保法制の今後の議論の進め方については、両氏の意見は一致した。「憲法解釈を勝手に変えてはいけない。間違いだ。国会で通すことは無理だと判断して、考え直してほしい」(村山氏)。「政府が法案を一度引っ込め、再検討するのがいいと思う」(河野氏)

 戦後70年談話についてはどうか

村山氏は50年談話を発表した当時を振り返り、安倍首相にメッセージを送った。

 「戦後50年の節目に歴史的な役割を課せられていると考えた。過去の歴史を反省し、新しい日本の方向性を指し示すということがこの内閣の役割だと思った。まさか20年後に村山談話が蒸し返されて議論されるとは思わなかった。日本だけがなぜ謝るのかという批判もある。談話は謝ることが目的ではない。平和憲法を持っている日本が戦争をしない、過去の歴史を反省し過ちを繰り返さないことを宣言するものだ」

 「その後の総理は談話を継承すると国際的に約束してきた。安倍内閣も継承し、(70年)談話の中に明記すべきではないか。戦後日本は平和憲法の中で経済発展を遂げてきた。この歩みを無視することはできない。(安倍首相の)信条はわかるが、自分の信条が違うからといって国際情勢を無視してはいけない。国民の声を受け止めて政治をやってほしい」

 河野氏は「誰が読んでも村山談話より後退したという談話を出してはいけない」と述べた上で、「50年目の村山総理の談話は時宜にかなったものだった思う。その談話が継承されているのだから、70年目の新しい談話を出す必要があるのだろうか」と疑義を呈した。

 その上で、戦後70年という節目に取り組む事業を提言した。「平和に貢献する、国際社会の中で意味のある事業をやる。例えば国民誰しもわだかまりなくお参りできる国立の慰霊施設を作るのはどうか」

憲法違反3

「立憲デモクラシーの会」

安全保障関連法案の衆院審議が続く中、京都大名誉教授で憲法学者の佐藤幸治氏が6日、東京都内で講演し、「憲法の個別的事柄に修正すべきことがあるのは否定しないが、根幹を変えてしまう発想は英米独にはない。日本ではいつまでぐだぐだ(根幹を揺るがすようなことを)言うのか、腹立たしくなる」と述べ、憲法を巡る現状へのいらだちをあらわにした。法案を巡っては4日の衆院憲法審査会で、自民党推薦の参考人・長谷部恭男氏を含む憲法学者3人全員が憲法9条違反だと批判。自民は当初佐藤氏に参考人を要請したが断られ、長谷部氏を選んでいた。

 佐藤氏は「(憲法という)土台がどう変わるか分からないところで、政治と司法が立派な建物を築くことはできない」とも語り、憲法の解釈変更で安保法制の整備を進める安倍政権への不信感をにじませた。

 講演は「立憲主義の危機」と題するシンポジウムで行われた。続く討論で安保法制について、樋口陽一・東京大名誉教授が「(関連法案の国会への)出され方そのものが(憲法を軽んじる)非立憲の典型だ」と、また石川健治・東京大教授が「憲法9条の論理的限界を超えている」と、憲法学の立場から政府のやり方を厳しく批判した。

 会場の東京・本郷の東京大学構内では、開始前に700人収容の会場から人があふれ、急きょインターネット中継を利用して300人収容の別会場が用意された。だが、そこも満員で立ち見が出る盛況ぶりで、最終的に約1400人が詰めかけた。開始20分前に着き、別会場へ誘導された埼玉県入間市の日本語教師の男性(66)は、「安保法制の進め方は民主主義とは違うと感じていた。それが確かめられ、すっきりした」と満足そうに話した。

 主催した「立憲デモクラシーの会」は昨年4月に設立され、樋口、石川両氏のほかノーベル賞を受けた理論物理学者の益川敏英氏など日本の代表的知識人約60人が呼びかけ人に名を連ねている。【林田七恵、太田誠一】 毎日新聞より

自衛隊アメリカの後にくっついて防御をするだと!



自衛隊法新規定で南シナ海での米艦防護も
TBS系(JNN) 6月6日(土)4時54分配信

 安保法制の審議が続いた5日の特別委員会では、集団的自衛権とは別の要件で他国の軍艦などを自衛隊が武器を使って守ることが出来る新たな規定をめぐって、中国とアメリカの間で緊張が高まっている南シナ海での自衛隊の活動を想定した議論が行われました。

 今回の新たな法整備によって自衛隊が他国軍を守ることができるのは、集団的自衛権の発動だけではありません。共同訓練などの枠組みで自衛隊と行動を共にしている他国の軍隊を「日本の防衛に資する活動をしている」と見なすことによって、現場で不測の事態が起きた際に自衛隊が武器を使って守ることが出来るよう、自衛隊法75条に定められた「武器等防護」の規定を拡大しました。

 南シナ海では、中国の進出を抑止したいアメリカが偵察活動を強化し、緊張が高まるなか、中谷防衛大臣は、こうした海域での米軍との共同訓練の重要性を強調し、監視活動についても「今後の課題」だとしています。

 5日の国会審議では、南シナ海での監視活動などに自衛隊が参加する場合、この「武器等防護」規定を使ってアメリカ軍の艦船を守ることができるかが議論され、中谷大臣は、「日本の防衛に資する活動」と見なせば可能だとの認識を示しました。(05日21:16)

*****************************************************

アメリカの艦船を防御するため、アメリカ軍に追従し、攻撃されればアメリカ艦隊を守る・・・・
緊張と衝突を招く行為でしかない。日本の防衛の為なら何でも出来ることになる。

防衛の名の下に戦争に突入する可能性が大きいのだ!

憲法違反2



学者で無くても違憲は明白でしょう。日本語をしっかり読めば異なる解釈などあり得ないですよ

憲法違反だ!

与党参考人が安保法案「違憲」 “人選ミス”で異例の事態 野党「痛快」 憲法審査会

                                                        産経新聞 6月4日(木)18時58分配信

 衆院憲法審査会は4日、憲法学の専門家3人を招いて参考人質疑を行った。憲法解釈変更による集団的自衛権の行使を含む新たな安全保障関連法案について、与党が推薦した参考人をはじめ全員が「憲法違反だ」と批判した。与党が呼んだ参考人が政府の法案を否定するという異例の事態となり、“人選ミス”で墓穴を掘った。

 自民党や公明党などが推薦した早稲田大の長谷部恭男教授は審査会で、安保法案について「憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない」と明言した。

 これに対し、法案作りに関わった公明党の北側一雄副代表は「憲法9条の下でどこまで自衛措置が許されるのか突き詰めて議論した」と理解を求めた。だが、長谷部氏は「どこまで武力行使が新たに許容されるのかはっきりしていない」と批判を続けた。

 関係者によると、自民党は参考人の人選を衆院法制局に一任したという。ただ、長谷部氏は安保法案に反対する有識者の団体で活動しているだけに調整ミスは明らか。「長谷部氏でゴーサインを出した党の責任だ。明らかな人選ミスだ」(自民党幹部)との批判が高まっている。

 審査会幹事の船田元(はじめ)自民党憲法改正推進本部長は、長谷部氏らの発言について、記者団に「ちょっと予想を超えた」と釈明。船田氏はその後、佐藤勉国対委員長から「自分たちが呼んだ参考人の発言だから影響は大きい。安保法制の議論に十分配慮してほしい」と注意を受けた。

 一方、野党は衆院平和安全法制特別委員会で「政府・与党の矛盾」を追及する構えだ。審査会で長谷部氏の発言を引き出した民主党の中川正春元文部科学相は党代議士会で「憲法審査会で久しぶりに痛快な思いをした」と満足げに語った。

集団的自衛権審議入り

2015年5月26日  衆議院にて「安保法制」の審議に入った。

問題点

(1) 憲法9条より逸脱した違憲法案ではないか。この事が審議されないのはなぜか?

(2) 存立危機事態の判断が恣意的になる。
    この判断は政府が行うとなっているが、判断の基準が全く不明であり、その時の状況によりいかようにも
    理由がつく法文である。

(3) 存立危機の具体的な事例がない。
    ホルムズ海峡の機雷除去や邦人救出の米軍保護などが挙げられているが、存立危機状況との
    関連性が見られえない。

(4)首相の口約束が多く、法文となっていないため確約とはならない。
    「武力行使のための海外派兵は憲法上許されない」 しかし、最低限の武力行使の最低限とは
    何かの規定がない。

    武力行使を目的に行かないとしても、状況によれば参戦となる可能性は十分あるではないか。

(5) 自衛隊の後方支援の領域拡大の意味が不明確

(6) この法案の目的に論理性が見られない。
     「中国により日本の安全保障環境が厳しさを増してしる」とあるが、このことと法案との整合性が見当たらない。
     南シナ海で有事が発生した場合、日本は派兵をするのかしないのか?
     

_1040084 (2)

防衛整備移転三原則(3)

防衛整備移転三原則(3)

防衛装備移転三原則の運用指針
平成26年4 月1日
国家安全保障会議決定
防衛装備移転三原則(平成26年4月1日閣議決定。以下「三原則」という。)に基づき、三原則の運用指針(以下「運用指針」という。)を次のとおり定める。
(注)用語の定義は三原則によるほか、6のとおりとする。

1 防衛装備の海外移転を認め得る案件

防衛装備の海外移転を認め得る案件は、次に掲げるものとする。
(1) 平和貢献・国際協力の積極的な推進に資する海外移転として次に掲げるもの(平和貢献・国際協力の観点から積極的な意義がある場合に限る。)
ア 移転先が外国政府である場合
イ 移転先が国際連合若しくはその関連機関又は国連決議に基づいて活動を行う機関である場合

(2) 我が国の安全保障に資する海外移転として次に掲げるもの(我が国の安全保障の観点から積極的   な意義がある場合に限る。)
ア 米国を始め我が国との間で安全保障面での協力関係がある諸国との国際共同開発・生産に関する海外移転
イ 米国を始め我が国との間で安全保障面での協力関係がある諸国との安全保障・防衛協力の強化に資する海外移転であって、次に掲げるもの
(ア) 物品役務相互提供協定(ACSA)に基づく物品又は役務の提供に含まれる防衛装備の海外移転
(イ) 米国との相互技術交流の一環としての武器技術の提供
(ウ) 米国からのライセンス生産品に係る部品や役務の提供、米軍への修理等の役務提供
(エ) 我が国との間で安全保障面での協力関係がある国に対する救難、輸送、警戒、監視及び掃海に係る協力に関する防衛装備の海外移転

ウ 自衛隊を含む政府機関(以下「自衛隊等」という。)の活動(自衛隊等の活動に関する外国政府又は民間団体等の活動を含む。以下同じ。)又は邦人の安全確保のために必要な海外移転であって、次に掲げるもの
(ア) 自衛隊等の活動に係る、装備品の一時的な輸出、購入した装備品の返送及び技術情報の提供(要修理品を良品と交換する場合を含む。)
(イ) 公人警護又は公人の自己保存のための装備品の輸出
(ウ) 危険地域で活動する邦人の自己保存のための装備品の輸出

(3) 誤送品の返送、返送を前提とする見本品の輸出、海外政府機関の警察官により持ち込まれた装備品の再輸出等の我が国の安全保障上の観点から影響が極めて小さいと判断される場合の海外移転

2 海外移転の厳格審査の視点
個別案件の輸出許可に当たっては、1に掲げる防衛装備の海外移転を認め得る案件に該当するものについて、
・仕向先及び最終需要者の適切性
・当該防衛装備の海外移転が我が国の安全保障上及ぼす懸念の程度
の2つの視点を複合的に考慮して、移転の可否を厳格に審査するものとする。
具体的には、仕向先の適切性については、仕向国・地域が国際的な平和及び安全並びに我が国の安全保障にどのような影響を与えているか等を踏まえて検討し、最終需要者の適切性については、最終需要者による防衛装備の使用状況及び適正管理の確実性等を考慮して検討する。
また、安全保障上の懸念の程度については、移転される防衛装備の性質、技術的機微性、用途(目的)、数量、形態(完成品又は部品か、貨物又は技術かを含む。)並びに目的外使用及び第三国移転の可能性等を考慮して検討する。
なお、最終的な移転を認めるか否かについては、国際輸出管理レジームのガイドラインも踏まえ、移転時点において利用可能な情報に基づいて、上述の要素を含む視点から総合的に判断することとする。

3 適正管理の確保
防衛装備の海外移転に当たっては、海外移転後の適正な管理を確保するため、原則として目的外使用及び第三国移転について我が国の事前同意を相手国政府に義務付けることとする。ただし、次に掲げる場合には、仕向先の管理体制の確認をもって適正な管理を確保することも可能とする。

(1) 平和貢献・国際協力の積極的推進のため適切と判断される場合として、次のいずれかに該当する場合
ア 緊急性・人道性が高い場合
イ 移転先が国際連合若しくはその関連機関又は国連決議に基づいて活動を行う機関である場合
ウ 国際入札の参加に必要となる技術情報又は試験品の提供を行う場合
エ 金額が少額かつ数が少量で、安全保障上の懸念が小さいと考えられる場合

(2) 部品等を融通し合う国際的なシステムに参加する場合
(3) 部品等をライセンス元に納入する場合
(4) 我が国から移転する部品及び技術の、相手国への貢献が相当程度小さいと判断できる場合
(5) 自衛隊等の活動又は邦人の安全確保に必要な海外移転である場合
(6) 誤送品の返送、返送を前提とする見本品の輸出、貨物の仮陸揚げ等の我が国の安全保障上の観点から影響が極めて小さいと判断される場合仕向先の管理体制の確認に当たっては、合理的である限りにおいて、政府又は移転する防衛装備の管理に責任を有する者等の誓約書等の文書による確認を実施することとする。
そのほか、移転先の防衛装備の管理の実態、管理する組織の信頼性、移転先の国又は地域の輸出管理制度やその運用実態等についても、移転時点において利用可能な情報に基づいて確認するものとする。なお、海外移転後の防衛装備が適切に管理されていないことが判明した場合、当該防衛装備を移転した者等に対する外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号。以下「外為法」という。)に基づく罰則の適用を含め、厳正に対処することとする。

4 審査に当たっての手続

(1) 国家安全保障会議での審議
防衛装備の海外移転に関し、次の場合は、国家安全保障会議で審議するものとする。イ又はウに該当する防衛装備の海外移転について外為法に基づく経済産業大臣の許可の可否を判断するに当たっては、当該審議を踏まえるものとする。
ア 基本的な方針について検討するとき。
イ 移転を認める条件の適用について特に慎重な検討を要するとき。
ウ 仕向先等の適切性、安全保障上の懸念の程度等について特に慎重な検討を要するとき。
エ 防衛装備の海外移転の状況について報告を行うとき。

(2) 国家安全保障会議幹事会での審議
防衛装備の海外移転に関し、次の場合には、国家安全保障会議幹事会で審議するものとする。イに該当する防衛装備の海外移転について外為法に基づく経済産業大臣の許可の可否を判断するに当たっては、当該審議を踏まえるものとする。
ア 基本的な方針について検討するとき。
イ 同様の類型について、過去に政府として海外移転を認め得るとの判断を行った実績がないとき。
ウ 防衛装備の海外移転の状況について報告を行うとき。

(3) 関係省庁間での連携
防衛装備の海外移転の可否の判断においては、総合的な判断が必要であることを踏まえ、
防衛装備の海外移転案件に係る調整、適正管理の在り方において、関係省庁が緊密に連携
して対応することとし、各関係省庁の連絡窓口は、次のとおりとする。ただし、個別案件
ごとの連絡窓口は必要に応じて別の部局とすることができるものとする。
ア 内閣官房国家安全保障局
イ 外務省総合外交政策局安全保障政策課
ウ 経済産業省貿易経済協力局貿易管理部安全保障貿易管理課
エ 防衛省経理装備局装備政策課

5 定期的な報告及び情報の公開

(1) 定期的な報告
経済産業大臣は、防衛装備の海外移転の許可の状況につき、年次報告書を作成し、国家安全保障会議において報告の上、公表するものとする。
(2) 情報の公開
4(1)の規定により国家安全保障会議で審議された案件については、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)を踏まえ、政府として情報の公開を図ることとする。情報の公開に当たっては、従来個別に例外化措置を講じてきた場合に比べて透明性に欠けることのないよう留意する。

6 その他

(1) 定義
「国際共同開発・生産」とは、我が国の政府又は企業が参加する国際共同開発(国際共同研究を含む。以下同じ。)又は国際共同生産であって、以下のものを含む。
ア 我が国政府と外国政府との間で行う国際共同開発
イ 外国政府による防衛装備の開発への我が国企業の参画
ウ 外国からのライセンス生産であって、我が国企業が外国企業と共同して行うもの
エ 我が国の技術及び外国からの技術を用いて我が国企業が外国企業と共同して行う開発又は生産
オ 部品等を融通し合う国際的なシステムへの参加
カ 国際共同開発又は国際共同生産の実現可能性の調査のための技術情報又は試験品の提供
(2) これまでの武器輸出三原則等との整理
三原則は、これまでの武器輸出三原則等を整理しつつ新しく定められた原則であることから、今後の防衛装備の海外移転に当たっては三原則を踏まえて外為法に基づく審査を行うものとする。三原則の決定前に、武器輸出三原則等の下で講じられてきた例外化措置については、引き続き三原則の下で海外移転を認め得るものと整理して審査を行うこととする。
(3) 施行期日
この運用指針は、平成26年4月1日から施行する。
(4) 改正
三原則は外為法の運用基準であることを踏まえ、この運用指針の改正は、経済産業省が
内閣官房、外務省及び防衛省と協議して案を作成し、国家安全保障会議で決定することに
より行う。

防衛整備移転三原則(2)

防衛整備移転三原則 閣議決定(2)

防衛装備移転三原則
平成26年4月1日
国家安全保障会議決定
閣議決定

政府は、これまで防衛装備の海外移転については、昭和42年の佐藤総理による国会答弁(以下「武器輸出三原則」という。)及び昭和51年の三木内閣の政府統一見解によって慎重に対処することを基本としてきた。このような方針は、我が国が平和国家としての道を歩む中で一定の役割を果たしてきたが、一方で、共産圏諸国向けの場合は武器の輸出は認めないとするなど時代にそぐわないものとなっていた。また、武器輸出三原則の対象地域以外の地域についても武器の輸出を慎むものとした結果、実質的には全ての地域に対して輸出を認めないこととなったため、政府は、これまで個別の必要性に応じて例外化措置を重ねてきた。

我が国は、戦後一貫して平和国家としての道を歩んできた。専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国とはならず、非核三原則を守るとの基本原則を堅持してきた。

他方、現在、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増していることや我が国が複雑かつ重大な国家安全保障上の課題に直面していることに鑑みれば、国際協調主義の観点からも、より積極的な対応が不可欠となっている。我が国の平和と安全は我が国一国では確保できず、国際社会もまた、我が国がその国力にふさわしい形で一層積極的な役割を果たすことを期待している。

これらを踏まえ、我が国は、今後の安全保障環境の下で、平和国家としての歩みを引き続き堅持し、また、国際政治経済の主要プレーヤーとして、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定を実現しつつ、国際社会の

平和と安定及び繁栄の確保にこれまで以上に積極的に寄与していくこととしている。
こうした我が国が掲げる国家安全保障の基本理念を具体的政策として実現するとの観点から、「国家安全保障戦略について」(平成25年12月17日国家安全保障会議及び閣議決定)に基づき、防衛装備の海外移転に係るこれまでの政府の方針につき改めて検討を行い、これまでの方針が果たしてきた役割に十分配意した上で、新たな安全保障環境に適合するよう、これまでの例外化の経緯を踏まえ、包括的に整理し、明確な原則を定めることとした。
防衛装備の適切な海外移転は、国際平和協力、国際緊急援助、人道支援及び国際テロ・海賊問題への対処や途上国の能力構築といった平和への貢献や国際的な協力(以下「平和貢献・国際協力」という。)の機動的かつ効果的な実施を通じた国際的な平和と安全の維持の一層積極的な推進に資するものであり、また、同盟国である米国及びそれ以外の諸国との安全保障・防衛分野における協力の強化に資するものである。

さらに、防衛装備品の高性能化を実現しつつ、費用の高騰に対応するため、国際共同開発・生産が国際的主流となっていることに鑑み、我が国の防衛生産・技術基盤の維持・強化、ひいては我が国の防衛力の向上に資するものである。
他方、防衛装備の流通は、国際社会への安全保障上、社会上、経済上及び人道上の影響が大きいことから、各国政府が様々な観点を考慮しつつ責任ある形で防衛装備の移転を管理する必要性が認識されている。
以上を踏まえ、我が国としては、国際連合憲章を遵守するとの平和国家としての基本理念及びこれまでの平和国家としての歩みを引き続き堅持しつつ、今後は次の三つの原則に基づき防衛装備の海外移転の管理を行うこととする。また、武器製造関連設備の海外移転については、これまでと同様、防衛装備に準じて取り扱うものとする。

1 移転を禁止する場合の明確化
次に掲げる場合は、防衛装備の海外移転を認めないこととする。
① 当該移転が我が国の締結した条約その他の国際約束に基づく義務に違反する場合、
② 当該移転が国際連合安全保障理事会の決議に基づく義務に違反する場合、又は
③ 紛争当事国(武力攻撃が発生し、国際の平和及び安全を維持し又は回復するため、国際連合安全保障理事会がとっている措置の対象国をいう。)への移転となる場合

2 移転を認め得る場合の限定並びに厳格審査及び情報公開
上記1以外の場合は、移転を認め得る場合を次の場合に限定し、透明性を確保しつつ、厳格審査を行う。具体的には、防衛装備の海外移転は、平和貢献・国際協力の積極的な推進に資する場合、同盟国たる米国を始め我が国との間で安全保障面での協力関係がある諸国(以下「同盟国等」という。)との国際共同開発・生産の実施、同盟国等との安全保障・防衛分野における協力の強化並びに装備品の維持を含む自衛隊の活動及び邦人の安全確保の観点から我が国の安全保障に資する場合等に認め得るものとし、仕向先及び最終需要者の適切性並びに当該防衛装備の移転が我が国の安全保障上及ぼす懸念の程度を厳格に審査し、国際輸出管理レジームのガイドラインも踏まえ、輸出審査時点において利用可能な情報に基づいて、総合的に判断する。
また、我が国の安全保障の観点から、特に慎重な検討を要する重要な案件については、国家安全保障会議において審議するものとする。国家安全保障会議で審議された案件については、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)を踏まえ、政府として情報の公開を図ることとする。

3 目的外使用及び第三国移転に係る適正管理の確保
上記2を満たす防衛装備の海外移転に際しては、適正管理が確保される場合に限定する。具体的には、原則として目的外使用及び第三国移転について我が国の事前同意を相手国政府に義務付けることとする。ただし、平和貢献・国際協力の積極的な推進のため適切と判断される場合、部品等を融通し合う国際的なシステムに参加する場合、部品等をライセンス元に納入する場合等においては、仕向先の管理体制の確認をもって適正な管理を確保することも可能とする。
以上の方針の運用指針については、国家安全保障会議において決定し、その決定に従い、経済産業大臣は、外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号)の運用を適切に行う。
本原則において「防衛装備」とは、武器及び武器技術をいう。「武器」とは、輸出貿易管理令(昭和24年政令第378号)別表第1の1の項に掲げるもののうち、軍隊が使用するものであって、直接戦闘の用に供されるものをいい、「武器技術」とは、武器の設計、製造又は使用に係る技術をいう。
政府としては、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、国際社会の平和と安定のために積極的に寄与していく考えであり、防衛装備並びに機微な汎用品及び汎用技術の管理の分野において、武器貿易条約の早期発効及び国際輸出管理レジームの更なる強化に向けて、一層積極的に取り組んでいく考えである。
≪前のページ≪   1ページ/4ページ   ≫次のページ≫
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。